先日、NHK報道局社会番組部チーフプロデューサーの板垣淑子氏の講演を聴く機会がありました。
題は「無縁社会のゆくえ」です。板垣氏はNHKスペシャル 「ワーキングプア~働いても働いても豊かになれない~」(ギャラクシー賞大賞)同「無縁社会~”無縁死”3万2千人の衝撃~」(菊池寛賞)、同「終の住処はどこに 老人漂流社会」などを制作されました。
平成26年には放送文化基金賞個人賞も受賞されています。
最近では 目撃にっぽん 高校生ワーキングプア 旅立ちの春」など精力的に活動されています。
講演は「無縁社会」を制作するきっかけから取材する中での現代社会が抱える課題が沢山出てきたことなど番組の一部を流していただきながらの講演は非常に重く私の心に入りました。
昔は社交的で町内の世話役だった奥さんが旦那さんや息子さんをなくして一人になり、病気の為、外にも出られず、貯金を取り崩しながら生活している姿。
老々介護で90歳代の認知症の母を介護する70歳代の息子。働こうにも母の徘徊癖で働けず、自分の老後の資金を使って介護を続ける。
最後に板垣氏は優れた取り組みとして埼玉県羽生市の「はにゅうささえ愛隊」の事例を紹介していました。元気なお年寄りが介護が必要なお年寄りのちょっとしたお世話をし謝礼を地域商品券で受け取るという生きがい、支えあいの事業は素晴らしい事業だと思いました。
これからますます高齢化社会になっていきます。地域で支えあっていくのがますます必要であると痛感した講演でした。